“フラ”とはハワイ語で「踊り」という意味。ですから「フラダンス」という言い方は「踊りダンス」という意味になってしまうので、ハワイでは通常“Hula(フラ）”と言います。フラはハワイ原住民の民族舞踊です。何世紀にもわたり、時代とともに変化。発展を続けてきました。特にハワイ社会全体が西洋化された過去約２００年間に大きく変化をしています。しかしこうした変化を遂げても、フラ本来の本質は変わることなく現在まで大切に伝えられてきました。フラはまずそれを踊る歌詞（メレ）があり、それにリズムや音楽があります。フラの動きはその歌詞（メレ）の内容や意味を表し、それをジェスチャーで伝えるものです。そして、その歌詞（メレ）の内容に合う衣装や装飾品をつけて踊ります。 フラ・ダンサーとはストーリーテーラーであり、歌詞（メレ）を大切にし、物語を人々に伝える素敵なそして大切な役目なのです。
西洋文化がハワイにもたらされる以前のフラ。ハワイ独特の打楽器のリズムに合わせてチャント（祝詞のようなもの）が唱えられ、それに合わせて踊られていたフラを“フラ・カヒコ” と言います。主に神々への祈りや王を讃える内容で、文字を持たなかった古代のハワイの人々に とって情報伝達手段の一つでもありました。その踊りは厳粛で力強いものが多い。
18～19世紀に西洋文化がハワイにもたらされると同時に、ウクレレやギター等の楽器が持ち込まれ、ハワイアンミュージックが生まれました。西洋の楽器によるメロディーと歌に合わせて踊るフラを“フラ・アウアナ”と言います。ドレスやムウムウを着て髪飾りをつけるなど、カヒコとは対照的に華やかな踊りです。
歌詞に出てくる言葉を手で表すフラは、歌詞に出てくる言葉を手で表現します。例えば、花、山、海、雨、風など、たくさんあります。そして、音楽と歌に合わせながらその動作をするので、一つの曲を覚える段階は、とても楽しく感じられることでしょう。その上、フラは手だけでなく身体全体で、その言葉、歌を表現するので、振りを覚えた後でもまだまだ練習する事が沢山あります。だからフラは楽しいのです。